寒さがきびしくなり、インフルエンザの患者さんが全国で急増しています。今年の冬は新型コロナ、マイコプラズマとトリプル流行の可能性もあると言われています。今年のインフルエンザの注意点をまとめました。
◎今年のインフルエンザは症状がきつい印象
発熱、咳、鼻水などの風邪症状と共に頭痛や腰痛、筋肉痛・関節痛、全身倦怠感など全身の症状が出る。嘔吐・腹痛・下痢などの消化器症状が見られる場合もあり。
ハイリスクは高齢者や乳幼児で、肺炎の合併や痙攣、インフルエンザ脳症なども要注意。
◎検査キットで診断できる
鼻の奥に綿棒を入れて調べる方法で10分ほどで分かる。ただし、症状が現れてから12時間以内の場合、あるいは5日以上経過している場合には、陽性に出にくい。コロナ検査と同時に調べることも多い。
◎治療方法
タミフル、イナビルといった抗インフルエンザ薬を必要に応じて処方。解熱剤、鎮咳剤なども使用する。小児はインフルエンザ脳症のリスクを考え、市販薬のアスピリンなどは避けること。
◎異常行動に注意
小児ではインフルエンザ薬の影響やインフルエンザの症状で、急に走り出したり幻覚が見えたりと異常行動がときに見られる。子供さんの場合は発症後2〜3日は1人にしないようにしましょう。
◎脱水を防ぐ・水分補給
小児や高齢者は脱水症を起こしやすいため、しっかりと水分を補給することが大切。食事は本人が好きな物、できれば消化良いものを、こまめに少しずつ与えるようにしましょう。
◎感染の予防
新型コロナと同様に、マスクの着用、手洗い、咳エチケット、家族と同じ食器、同じタオルを共有しないように。できれば別室に隔離が効果があります。小さい子供さんの場合は親と一緒に隔離しましょう。
◎登園、登校の目安
インフルエンザ発症から5日以上経過し、発熱などの症状がなくなり、 かつ保育園は解熱した日をゼロとして3日経過している、小学校・中学校は解熱した日をゼロとして2日経過すれば登校・登園が可能です。